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えがたい私の経験、宝物です。それぞれの伴侶に、子供達を手渡し、私は里親としては、一応卒業ですが、これからは少しばかりの人生の先輩として、そして一社会人と対等に、おつき合いをして行ければ、と思っております。
間もなくそれぞれの家庭に、かわいい赤ちゃんが生まれることでしょう。忙がしい時には、声をかけて下さい。私で役に立つことならとんで手伝いに行きますからね。(その時には、新しい子育ての知識もしっかり勉強して)子供は夫婦2人で育てるものと思わないで、社会のみんなに手を借りて、心の豊かな子供達を育て上げて下さいね。私は此の頃になって、自分の手の届かない所での人との出逢いの不思議さにとても感動しています。今日の立派な新郎M男は3才6ヶ月の5月の末の暑い日に我が家の一員になりました。3才にしては体格のよい子、それが彼に対しての第一印象でした。S子は一才6ヶ月でした。雪のたくさん降る一月の寒い日でした。なんと目の大きな色の白い女の子だろうと思いました。今は亡き私の母は「目千両だね」と云いました。身体の余り丈夫でなかった私の長男は、新しい小さな弟や妹が出来るたびに、うれしがり素直に喜こぶ優しい子供でした。

 

 

 

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